最近の印刷屋さんは、新しい機械があれば、そこそこきれいに印刷できるようになっています。けれど、機械があるだけでは、「思い通りの きれい」は実現しません。画像加工と印刷、スタッフの技術と心が合わさって初めて実現します。
画像や写真は、お預かりする時に、それにまつわるエピソードや見せたいポイントなど、色んなお話を、ぜひお聞かせください。お話をもとに、お預かりした写真を、微細に色調整いたします。ポイントを強調したり、褪せた写真をよみがえらせたり、不要なものを削除してきれいに仕上げたりすることができます。
また、印刷時、色校正の色とギャップが出にくいよう、高精細のインクジェットで最終チェックを行うようにしています。印刷機に合わせ色調整をしているので、より印刷時のイメージで色校正していただくことが可能です。
印刷のスタッフも、ただ機械を操作するのではなく、目でもしっかり見て、色校正時に言われたお客様の声を聞きながら、微調整を加えつつ印刷しています。
版に凹凸のない平版印刷のひとつ。日頃私たちが目にする、書籍、新聞、ポスター、漫画、カレンダーなど、ほとんどは、オフセット印刷されたものです。細部まで行き届いた表現が可能です。通常は175線で印刷します。175線とはオフセット印刷の場合、カラーはシアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・ブラック(K)の4色のドットと余白とで表現されます。そのドットは、通常、1インチあたり175個あります。印刷業界ではこの個数を線数というので、通常の印刷は175線といいます。
通常の印刷で再現できる色は、20万色(階調)と言われます。それが、高精細印刷となると、500万色になります。その差はなんと、480万色。高精細は、色調の表現領域がぐっと広がるため、扱いは難しくなりますが、グラデーションや、繊細な色使い等を再現したい時には、とても有効です。
人の頭は優秀なので、多少情報が欠如していても、想像力で補完できます。高精細でなくても伝わる場合も多いのですが、人が知らないものを見せる時、こだわりの色・質感がある時には、絶対高精細印刷がおすすめです。(図録や、写真集、金属・ガラス・布関係の商品パンフレットなど)
逆に、細部まで見せる必要のない時などは、思い切って線数を落とす、凸版印刷をする、というのも手です。昔の印刷の雰囲気が出せたり、かえってインパクトのある印刷になります。
ハンコを押すような、印刷方法。当社では、主に樹脂凸版を使用しています。版画と同じく、1色につき1版が必要で、多色刷をするには、1度印刷した後、2色目を印刷します。最新鋭の機械と違い、職人技が必要な機械。圧を調整することにより、しゃっきりとした細い線から、凹凸感を出す、もにゅっとつぶれた感じを出す、など、表現の幅を出すことが可能です。
また、最新鋭のオフセット印刷機には不向きな、厚紙、薄紙、ごわごわした紙、スカスカした紙(和紙など)にも、印刷が可能です。当社では、主に、封筒、伝票印刷をしています。
木枠に絹(シルク)を張って印刷部分以外のシルクを乳剤で隠蔽し、ゴムベラ(スキージ)を使って印刷物にインクをこすり落とす、印刷方法です。通常の印刷インキは半透明なので、仕上がりの色が、紙色の影響を受けますが、シルク印刷のインキは隠蔽力が高いので、紙色の影響を受けない、鮮やかな仕上がりになります。
ただし、精細さには欠けるので、細かい文字、絵・写真等の印刷には不向きです。また、網点の表現は苦手なので、CMYKの掛け合わせで色を表現するのにも不向きです。
シルクスクリーン印刷の良い所は、紙以外の素材にも、柔軟に対応できるところです。布・木・プラスチック・金属・和紙など、幅広く対応が可能です。
現在では絹は使用せず、ナイロン、テトロンなどの繊維を使用するため、シルクと言う言葉が取れて、「スクリーン印刷」と呼ばれることも多いようです。